契約書の「修正漏れ」を防ぐには?条文番号の引用や甲乙表記の注意点を解説

契約書の条文番号と甲乙それぞれの記名捺印

ポイント1:条文番号の重複・引用の間違いをチェック

契約書では条文の構成に条、項、号といった区分を使用し、第1条、第2条のように順に番号を付与していきます。契約書が長文の場合や修正で追加、削除等を行った際に、番号の重複や欠番が発生していることがありますので注意が必要です。

条文番号に重複と欠落が発生してしている契約書

また、契約書の条文で別の条文を引用する場合がありますが、引用する番号を間違えていないか注意が必要です。当初は正しい条文番号を引用していても、条文の追加、削除、入替をした場合には引用する条文番号も修正する必要があります。 なお、引用の際に条文の表題も引用しておくと間違えを発見しやすくなり、万一間違えが残ってしまった場合でも、引用を意図した条文がどれであったかについて、当事者間の合意が得やすくなります。  

引用した条文番号に間違いが発生している契約書

ポイント2:甲乙表記の間違いをチェック

日本の契約書は、当事者を指す略称として甲乙(丙丁・・・)を用いることが多いと思います。これらは当事者と関連性のない略称であるため、甲と乙が間違って使われていても気づきにくいので注意が必要です。ミスを防ぐために、以下の方法をお勧めします。

① 契約上の役割を表す略称を用いる
製品を販売する当事者を「販売者」、購入する当事者を「購入者」とするなど、契約上の役割を示す略称を用いる。
② 当事者の名称の一部を用いる

「山本経営コンサルティング事務所」を「山本事務所」、「中央電子機器株式会社」を「中央電子」とするなど、当事者名の一部を使用した略称を用いる。

甲乙の代わりに役割を表す略称を用いた契約書

甲乙表記を用いる場合でも、ワープロの一括変換機能を使って当事者名を実名に置き換えることで、記載ミスを発見しやすくなります。具体的な手順は次のとおりです。

  1. 甲を「○○社」、乙を「××社」など実際の当事者名に一括変換する。
  2. 変換後の契約書を読み、当事者名の記載に誤りがないかを確認し、必要に応じて修正する。
  3. チェックと修正が完了したら、「○○社」を甲に、「××社」を乙に再度一括変換して戻す。

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