契約書様式のチェックポイント⑧ ― 契約書の袋とじは必要でしょうか ―
ポイント1:日本の契約書は袋とじが一般的です
契約書が数ページにわたる場合、差し替え等を防止するために製本テープで袋とじ(製本)し、契印を押印することが一般的です。
契約書をホッチキス止めし、見開きの継ぎ目部分に契印を押印する方法もあります。
契約書を両面印刷して2ページを一枚にまとめたり、A3用紙を用いてA4の4ページを一枚にまとめれば、これらの範囲で収まる契約書ページ数であれば袋とじが不要になります。
契約書の形式に決まりはありませんので、当事者間の合意があればこれら以外の形式でも問題ありません。
通常は当事者の一方が相手方の契約書製本を作成しますので、作成当事者の取決めに従うことが多くなると思います。契約書のとじ方にルールを定めている場合は、事前に相手と調整しておく必要があります。
ポイント2:外国(英文)の契約書はホッチキス止めが一般的です
外国では契約書をホッチキス止めすることが一般的です。差し替え等を防ぐ手段として全ページの余白に両当事者がイニシャルを記入します。糊付けして袋とじしたり、余白に穴を開けリボンを通してまとめるというやり方も存在しますが、現在ではあまり使われていないようです。
契約書は当事者の数分を作成し、各当事者が保管するのが一般的です。そのため、改ざんをしても他の当事者からその指摘を受けてしまいますので現実には改ざんは不可能でしょう。また、今後は電子契約が普及することで、紙の契約書のようなとじ方は不要になっていくでしょう。